退職金課税見直し
3/5の衆院予算委員会にて、勤続年数が長いほど退職金への課税が優遇される現行制度について見直しの発言がありました。

かつて日本は終身雇用が当たり前で、退職金を貰って老後生活に入ることが一般的でした。そして退職金が老後資金の一部であったことから税制面で優遇されています。現在の退職金に対しての控除額は以下の通りで、勤続年が20年以下と20年越を境に扱いが変わっています。21年目からの控除額が70万円になるという状態です。

なんで21年目から控除額が変わるのか謎ではあるし、現在は終身雇用を想定した社会ではなくなってきたので不自然ではありますね。
見直すのは構わないけど
「同じ会社に長く務めるほど退職金への課税が優遇される制度について、見直しの必要性」は、確かにおっしゃる通りですね。なので、勤続年数20年以下の場合でも「70万円×勤続年数」にすればいいんですよ。そうすれば誰も文句言わないんじゃないですかね?
けれど、自民党が見直しを行うと増税になるという魔改造が行われるので、勤続年20年超の方は増税になると思います。それでは飽き足らず勤続年20年以下の方も増税になりかねません。

政治家が見直しを始めると増税になるのが謎過ぎる・・・
雇用の流動化を図る?
今回の見直しの理由として「退職金の税制優遇が雇用の流動化を妨げる」といった趣旨の発言があります。僕自身、何度も転職を行っていますが、その際に「退職金の税制優遇」なんて気にしたことはありません。
周りでも「退職金の税制優遇」を気にして転職を躊躇した人なんて見たことも聞いたこともありません。
そもそも、定年時の退職金がいくらになるかなんて、転職適齢期の人は計算したこともないんじゃないでしょうか?
多くの人は毎月の給与の社会保険料や所得税が、どういったテーブルで決定されているかすら理解していません。退職金の税制優遇を理解している人なんて、税理士や経理職や経営者や退職間際の人ぐらいじゃないでしょうか?
雇用の流動化を円滑にしたいのであれば、賞与や退職金自体を廃止した方が早いです。多くの企業で支払われる賞与は、企業業績に従って支払われる本来の賞与ではなく、実質は給与の後払いになっています。
これは企業にとっては都合の良い話で、特定の期間在籍しないと支払わないようなルールを設けられるので、転職者や退職者に支払うべき賃金を減らすことができます。
実際、僕も転職する際に賞与の支払い時期を考えてしまったり、転職先で賞与の算定期間に不在のため対象外になったり、転職の大きなハードルになっていると感じました。業績が良かったから従業員へ還元するという、本当の意味での賞与なら歓迎なのですが、給与の一部となっているような賞与こそ雇用の流動化を妨げており、普通に年収を12分割で払えば良いと思います。
退職金も同様で、給与の後払いに過ぎません。しかも自己都合による退職(普通、転職する際はそうだよね)だと減額できるので、僕も新卒で入った会社に8年ほど勤めましたが、貰えた退職金は雀の涙程度でした(38年勤務時の1/25程度・・・)。
企業側で自由に退職金規定は行えるので、退職金の税船優遇などよりも社内規定の方が転職抑止力になります。
増税したいだけなんじゃ・・・?
今回の見直しの必要性となった「雇用の流動化」は財務省からの意見のようですが、国会答弁でのやり取りを見た限りでは、その根拠となるデータはないそうです。まあ、そりゃそうだよね。
そんなの気にするのは、定年間際の転職適齢期を過ぎた人たちぐらいですよ。
これまでもそうですが、兎に角、どこか増税できる場所を探して、後付けで理由をつけているだけですね。

財務省によると現行の仕組みは30年以上変わっていないから時代遅れとのことだが、同様に変わっていない基礎控除については改定しないダブルスタンダードには誠実さを感じず、ただただ増税したいだけなんだと感じざるを得ないなぁ。

増税に増税を重ねた結果、100年後の日本の人口は3400~4900万人になると予想されています。
国民がいなくなるまで増税を続けそうだなぁ。