交渉決裂
今日は朝からセンセーショナルなニュースが入った。ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の首脳会談が途中で打ち切られるという異例の事態となりました。

トランプ大統領は就任後にロシア寄りの発言が目立つので、さっさと戦争を終わらせることを目的にしているように映ります。アメリカのウクライナへの支援額は圧倒的で、戦争終結の目途がつかない状況を彼の論理に従って終わらせようとしているんだろうなと思います。
以下が各国の支援額ですが、アメリカは1国でEU全体に近い金額を支援しています。こんな状況が3年も続いており、今後も続くことが予想され、地理的に離れたアメリカ的には「いつまで支援するの?」という考えを持つ人がいることは不思議ではありません。

2013年にオバマ大統領は「アメリカは世界の警察官ではない」と発言し、トランプ大統領は「アメリカ・ファースト」を掲げていることからも、今は親米であってもアメリカに頼り切ることはできない世界であることを自覚する必要がありそうです。
戦争は外交手段か?
日本では国際紛争の解決手段として武力行使を行わないことを憲法第9条で名言されていますが、過去の歴史を紐解けば戦争が国際紛争の解決手段として用いられてきました。
現在は国連憲章にて「武力行使禁止原則」が定められているので、少なくとも国連加盟国である193か国は戦争を国際紛争の解決手段として用いないことが建前となっています。ですが、実際には今回のウクライナ戦争のように力のある国は、自分の都合で武力行使を行っています。
戦争を行うと自身の被害も甚大となるので、出来れば交渉にて済ませたいが、やむを得ない場合は行うという状況だと思います。
戦争を知らない世代の僕らからすると、国際紛争を武力で解決することは倫理的に許されないと感じますが、この世界は建前と現実には大きな乖離があることを自覚する必要がありそうです。
侵略戦争を許容する弊害
トランプ大統領は「ウクライナが支援なしで戦えない以上は、全領土奪還という実現不可能な目標を掲げずに、無駄な抵抗はせずに降伏しろ」と言っているように思えます。これまでの歴史では力のない国は滅ぼされる運命にあるので、それもまた事実ではあります。これが核兵器が存在しない世界であれば、攻める側も甚大な被害を恐れて躊躇することもあったでしょうが、核兵器を持っていれば中枢を攻め込まれることもなく、どこかで支援は途切れるという成功体験を核保有国に与えることになります。
この事実は非核保有国にとっては恐怖でしかありません。こんな世界であれば、各国が核兵器を保有していざとなったら全世界を滅ぼす体制に移行せざるを得ない状況になりかねません。
日本は国家思想の異なる核保有国である、ロシア、中国、北朝鮮と隣接しおり、今回の結末から攻め込んでもアメリカは何もしないとなれば、確実に戦争リスクが上がることになります。
ただ、幸いなことに日本には米軍基地が配置されており、アジアでの重要拠点の1つとなっています。仮に日本が思想の異なる国に侵略され同化されると、その次は南シナ海への進出も容易となり、欧米の影響力低下は免れません。そういった面ではアメリカの国益にも直結するので、ウクライナとは状況は若干異なるように思えます。
逆にEU諸国からすれば遠い地になるので、どういった対応を取るのかは不透明ではあります。
何だかんだ言っても北朝鮮の戦略は正しい
言わずと知れた北朝鮮は核開発に全振りしているような方針を取っています。その軍事費はGDP比では世界1位と言われますが、額にして100億ドル程度と言われますので、日本円にして1兆5000億円程度になります。日本の軍事費が5兆円程度であることを考えると、1/3以下の予算で誰も武力行使したくない国としたのは、独裁者の権力維持の観点からすると正しいと言えます。
日本も隣国を踏まえると核武装した方が安全なのですが、国際的にそれを許さない国も多く、守るべき国民からも反対を受けるので、その実現はほぼ不可能に思えます。そうすると、この国に残された選択肢は2つで、核保有国に侵略されたら「領土を明け渡す(あるいは属国になる)」か「アメリカの要望を全面的に受け入れて、更なる属国となる」。
既に日本はアメリカの属国のような状況なので、「俺の日本に手を出すんじゃねぇよ」という意味で守るような気はしますが。

ロシア侵攻の結果が、その後の世界にどういった影響を与えることになるのか、注視する必要がありますね。